以前からバドミントンの知人に「いっしょに釣りに」と言われていて、とうとうそれが実現することになった。その知人は自分より少し年上で、ある時偶然バドミントン、マラソン、釣り、アウトドアと共通の趣味が多いことがわかり、「そのうちご一緒しましょう」と言っていたのが実現した格好だ。しばらく前からの天気予報で雨が降るかも知れない予報、それに潮回りも小潮とあまりいい状況ではないけれど行ってくることにした。

満潮が10時前ということで6時に集合。途中コンビニに寄ったり、事故渋滞に巻き込まれたりして現地到着は7時半をまわっていた。今日は知人が車を出してくださったので楽ちん釣行になった。

とりあえずいつもの東西線鉄橋下流まで行ってコンビニで買った朝ご飯を食べる。天気は曇りで今にも雨が降り出しそう。来る途中も霧雨が時折降っていた。

例によって猫さん達がいたが、今日は積極的な子がいて自分たちの釣座に寄ってきてどっかと居座ってしまった。お魚ください、の合図だろうか。

おにぎりを一つ食べて早々に仕掛けの準備。自分は延べ竿4.5mにシモリウキ仕掛けでエサはボイルホタテ。知人は磯竿に天秤をつけての脈釣り。8時頃実釣を開始した。しかしどうも今日は食いが渋いらしく、アタリはあるものの針に乗ってこない。小さいのがエサの端だけ加えている印象だ。知人がハゼ釣りに、と言ってくれたのだが江戸川を勧めたのは自分なので、あまり釣れないと知人に申し訳ないなと考え始める。

それでもなんとか小さいながらもハゼをゲットできた。捌くのも面倒なサイズだったので猫さんに進呈したら、しっかり猫さんのお食事となった。最初の3尾までは猫さんに進呈し、その後は自分の漁獲ということでバケツにキープしていった。知人もポツポツではあるけれどハゼを上げているようでホッとした。

猫さん、狙っていたわけではないだろうけど、バケツを見つつ「次はまだ」と行儀よく待っていた。

10時頃、満潮を過ぎたあたりから雨が降り出したので、やむを得ずカッパを着ての釣りとなった。自分は最近カッパなんて着ておらず、そもそも普段雨で釣りをすることもない。昔仕事で使っていたゴアテックスのカッパを持っていったけど、今でも十分効果的に使えた。多少古びていたけれど、中が蒸れることもなかった。

相変わらず針の乗りは悪くサイズも小さめだけど、自分はそこそこ順調にハゼを釣っていた。けれども知人は食いの渋さに業を煮やしたのか投げ釣りを始めだした。昨晩餌を買いに上州屋に行ったときに偶然その知人と出くわして、延べ竿を使ってハゼ天秤でミャク釣りかウキ釣りと伝えておいたのでてっきり延べ竿持ってくると思っていたのに。でも知人の方が釣りは本格的なのでこだわりもあるんだろう、ということで余計なことは言わずにおいた。しかしそれでもウグイやらセイゴを釣っていたのには驚いた。さすが釣り好き、自分のような「なんちゃって釣り師」とは訳が違う。

11時を過ぎたあたりから雨が激しくなって一旦荷物を持って鉄橋下に避難することにした。鉄橋下といってもところどころ水抜き用の穴があって、大きな屋根とはならないことにこの日初めて気がついた。朝からバーベキューの人たちも鉄橋下に避難していたけれど、それでもバーベキューを続けていた。いい思い出にはなるだろうけど、ちょっとかわいそうだった。

そして自分たちはと言うと早めの昼食、カップラーメンを食べることにした。ガス、コンロ、風防、水、割り箸、ラーメンを持参しての即席お手軽屋外調理、と言ってもお湯を沸かすだけなんだけど。雨で寒かったので、良い休憩となった。溶かすだけのカフェオレも持参したけど、さすがにそこまでやる余裕はなかった。

自分はカッパを上だけ着ただけだったので、ジーンズが結構濡れてしまった。この時点で戦意喪失状態だった。

1時間半ほどで雨がからりと上がり日差しも出てきた。自分はもうやる気なしだったけど、知人はまだ遊びたそうだったので釣りを続けてもらうことにした。道具をバッグに収納し、その後岸辺をうろうろして釣り人がロストした天秤たちを回収することにした。この釣り場は岸辺すぐのところに根掛かり要素があって満潮時は要注意、潮が引くとそれが露出するような場所だ。そこに天秤を引っ掛ける人がいて、自分も初めてのときはそうだった。自分はその根掛かりした天秤を拾い集めて次回の釣りに活用することにしている。貧乏くさいけど、釣り場のゴミ拾いにもなるし、天秤を買うお金も節約できる。この日は錘付き天秤を4つ回収できた。合計600円也、といったところか。

その後知人が岸際で貝掘りを始めだした。こんなところじゃ採れないだろうと思っていたら意外とそうでもなく、ホンビノスやアサリ、サルボウガイが採れた。短い時間だし岸辺なのでさすがに数は出なかったので放流して帰ったが、知人の貝掘り技術は達人級だった。道具も違っていた。なんでも幼少時は漁師町で育ったとか。あなどれない人であることがわかった。

今日の釣果。知人は釣果が少なかったので知人の分も家で頂いて美味しく食べることになった。持ち帰りはハゼ59尾、セイゴ2尾、ウグイ1尾。セイゴとウグイ、そしてハゼ10尾ほどが知人の釣果。自分はハゼ4尾を猫さんの食事として進呈したので50尾ほど釣った計算になる。3時間の釣果としてはまずまずだが、やはり数は物足りないし今日は型も小さかった。

今回の出費はエサ代と駐車場代は折半で自分は883円、それとラーメン196円、コンビニで買ったおにぎりとお茶が300円で、合計1,379円だった。コストは自分の中では随分高めだった。随分と気も遣わないといけなかったけど、もし回数を重ねれば気楽な釣行になるかもしれない。「ぜひ伊豆大島に行ってみましょう」なんてことも言ってみたが、こちらは実現できる可能性は低いかな。